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「ねこ」も「とんぼ」も道具の名前?現場で飛び交う建設用語【第2弾】

「ねこ」も「とんぼ」も道具の名前?現場で飛び交う建設用語【第2弾】

第1弾では「施主」「玉掛け」など、建設業界の入口となる用語を33語ご紹介しました。
今回はその続編として、実際の現場で先輩や職人さんが当たり前のように口にする“生きた言葉”を集めました。

図面には載らない符丁(ふちょう)や、道具の意外なニックネームも登場します。
白岩工業の技術者が日々使っている呼び方を添えていますので、現場のリアルな空気ごと味わっていただけたら嬉しいです。

建設に関わる用語33選を徹底解説!

なぜ「現場の言葉」を知っておくと強いのか

座学で覚える正式名称と、現場で飛び交う呼び名は、必ずしも一致しません。
「そこ、サイコロ入れといて」と言われて、あの数字が並んだ小道具を探してしまっては仕事になりません。

ただ、現場の言葉の価値は「指示が分かる」ことだけにとどまりません。ここでは少しだけ、白岩工業の仕事に紐づけてお伝えさせてください。

コミュニケーションを円滑に進める

施工管理の仕事は、自分で手を動かすこと以上に、職人さんや協力会社の方々に動いてもらうことが中心です。
私たちはよく、施工管理を「現場の経営者」と表現します。ヒト・モノ・カネを預かり、品質・原価・工程・安全・環境(QCDSE)のすべてに責任を負う立場なのです。

そして人に動いてもらううえで最初の入口になるのが、ほかならぬ「言葉」です。
職人さんと同じ言葉で段取りを話せることは、指示を正確に伝える以上に、「この人になら任せられる」という信頼の第一歩になります。
図面にも仕様書にも載っていない現場の言葉こそ、その信頼を築くための道具なのです。

現場で「生きた言葉」を覚える

白岩工業には、建設とは縁のなかった文系出身の社員も数多く入社します。入社した時点で「ねこ」も「とんぼ」も知らないのは当たり前。
だからこそ白岩の新入社員研修では、用語を座学の暗記だけで終わらせません。
実際の現場を見学し、先輩社員から「これが『ねこ』だよ」「これが『ばれている』状態」と、目の前のモノや光景と結びつけて教わります。

言葉を情景ごと覚えるからこそ、配属後すぐに使える知識として身につくのです。
「採用と教育で日本一のサブコンを目指す」という私たちのスローガンは、こうした一つひとつの積み重ねの先にあります。

躯体工事ってどんなもの?

シーン01. 土を掘る・支える用語


ここからは、工事が進む順に、白岩の現場で使われている言葉を見ていきます。
土を掘り、鉄筋を組み、型枠を建て、コンクリートを打つ。構造物ができあがるまでの流れに沿って、場面ごとの言葉を紹介します。
大規模な土木工事は、まず土を掘り、それを支えるところから始まります。

根切り

基礎をつくるために地面を掘り下げること。「とこぼり」とも呼ばれます。

切土/盛土

地面を削って低くするのが「切土(きりど)」、土を盛って高くするのが「盛土(もりど)」。道路や造成の基本となる作業です。

法面(のりめん)

切土や盛土によってできる斜面のこと。崩れないよう、さまざまな方法で保護します。

土留め/鋼矢板

掘った土の壁が崩れないよう支える構造が「土留め(どどめ)」。そのために地中へ打ち込む鋼板が「鋼矢板(こうやいた)」です。

地山(じやま)

人の手が加わっていない、自然のままの地盤のこと

転圧/締固め

土や砕石を機械で押し固めること。地盤をしっかりさせる大切な工程で、ランマーなどの機械を使います。

地中連続壁

地中に連続してつくる、鉄筋コンクリートの壁。深い掘削を支える、大規模土木ならではの工法です。

シーン02. 鉄筋にまつわる用語

コンクリートは押される力に強い一方で、引っ張られる力には弱いという弱点があります。それを補うのが鉄筋です。

異形鉄筋

表面に節(リブ)のついた鉄筋。コンクリートとの食いつきをよくするための形状で、現場で使う鉄筋のほとんどがこのタイプです。

帯筋(フープ)

柱の主筋を横から巻いて締める鉄筋。地震などの力に対して、柱を粘り強くする役割を担います。

配筋/配筋図

設計図の通りに鉄筋を組む作業を「配筋」、その配置を示した図面を「配筋図」といいます。施工管理が念入りに確認する工程です。

重ね継手

鉄筋どうしを一定の長さ重ね合わせて繋ぐ方法。数ある継手の中でも、最も一般的なものです。

田植え

固まる前のコンクリートに、後から鉄筋を挿していく作業の俗称です。並んだ鉄筋が苗のように見えることから、こう呼ばれます。

番線

結束や仮固定に使う、柔らかい針金のこと。「番線で縛っといて」は、現場の定番フレーズです。

シーン03. 型枠まわりの用語


固まる前のコンクリートは、液体も同然です。その液体を目的の形にしっかり受け止めるのが「型枠(かたわく)」の役割です。

木製型枠

合板を用いてつくる型枠のこと。白岩の現場では「木製型枠」と呼んでいます。

化粧型枠

表面に模様や質感をつけるための型枠。仕上げがそのまま見える壁などに使い、コンクリートの表情を決めます。

面木(めんぎ)

型枠の入隅(いりずみ)に取り付ける、細長い三角の部材。コンクリートの角を少しだけ落とし、欠けにくく、すっきりと仕上げます。

面取り

角を斜めに削って整えること。面木は、この面取りをきれいに行うための部材でもあります。

サイコロ

鉄筋と型枠のすき間(かぶり)を確保するために挟む、小さな四角いスペーサー。一般には「キャラメル」と呼ぶ人もいますが、白岩の現場では「サイコロ」で通します。丸い形のものは「ドーナツ」と呼びます。

建込み/脱型
型枠を組み立てて所定の位置に据えることを「建込み(たてこみ)」、コンクリートが固まった後に外すことを「脱型(だっけい)」といいます。

シーン04. コンクリート打設で使われる言葉

コンクリートを流し込む「打設(だせつ)」の日は、現場が一日で最も慌ただしくなる場面のひとつです。まずは、コンクリート打設の現場で飛び交う言葉から見ていきましょう。なお打設そのものの流れは、別記事「コンクリート打設」で詳しくご紹介しています。

コンクリート打設とは?

スランプ

生コンクリートの軟らかさを示す値です。専用の容器に詰めた生コンを引き抜き、どれだけ沈んだかをセンチメートルで測ります。軟らかすぎても硬すぎても品質に影響するため、現場に届いた生コンはまずこの検査を受けます。

じゃんか(豆板)

固まったコンクリートの表面に砂利が露出し、穴だらけになってしまった状態のこと。「あばた」とも呼ばれます。締め固めが不十分だと起こりやすく、強度や耐久性に関わるため、施工管理が目を光らせるポイントです。

レイタンス

コンクリートを打った後、表面に浮き出てくる脆(もろ)い薄膜のこと。この上に次のコンクリートを重ねると一体化しないため、打ち継ぐ前にきれいに取り除きます。

ばれる

型枠のすき間などから生コンが漏れ出てしまうこと。「ばれてるぞ!」は、打設中に実際に飛ぶ言葉です。

ポンプ打ち/バケット打ち

生コンを打ち込む方法の呼び分けです。ポンプ車で圧送するのが「ポンプ打ち」、クレーンで吊ったバケットから流し込むのが「バケット打ち」。現場の条件によって使い分けます。

から練りモルタル

水を加えず、セメントと砂だけを空(から)の状態で混ぜたもの。用途に応じて、後から水を加えて使います。

セパ(セパレータ)

向かい合う型枠どうしの間隔を一定に保つための金具。コンクリートの壁の厚みを正確に決める、地味ですが欠かせない部材です。

生コン車(アジテータ車)

ドラムを回しながら生コンを運ぶ、いわゆるミキサー車のこと。回し続けるのは、運搬中に材料が分離したり固まったりしないようにするためです。

シーン05. 足場と仮設に関わる用語


高い場所で安全に作業するための、一時的な設備が「仮設(かせつ)」です。工事が終われば姿を消しますが、現場の安全と効率を支える縁の下の力持ちです。

手すり先行足場

作業床に上がる前に、手すりを先に取り付ける方式の足場。墜落を防ぐ考え方が徹底された足場で、白岩でもこの呼び方で統一しています。

単管(たんかん)

足場の基本となる鋼管パイプ。「クランプ」という金具を使って、自在に組み合わせていきます。

楔型足場(くさび式)

支柱の連結部に楔(くさび)を打ち込んで固定していく足場。組立てが速く、広く普及しています。

吊り足場

上から吊り下げてつくる足場。橋梁の下面など、地面から支柱を立てられない場所で活躍します。

親綱/中さん

「親綱(おやづな)」は、安全帯のフックを掛けるための命綱。「中さん」は手すりと作業床の間に渡す横材で、すき間からの墜落を防ぎます。

切梁/腹起し

掘削した地面が崩れないよう支える、山留めの部材です。土の壁を直接受ける横材が「腹起し(はらおこし)」、それを内側から突っ張る材が「切梁(きりばり)」です。

鋼製支保工

トンネルや型枠などを内側から支える、鋼材でできた骨組みのこと

乗入れ構台

重機や車両を現場に乗り入れるために組む、仮設の作業台。掘削の深い現場などで組まれます。

シーン06. 測量の道具と用具

構造物を図面通りの位置と高さに収めるには、正確な測量が欠かせません。

墨出し

図面上の基準線や位置を、現場の床や壁に原寸で描き出す作業。すべての施工の出発点となります。

丁張(ちょうはり)

掘削や盛土の高さ・位置の目印として設ける、仮設の板のこと。現場によっては「とんぼ」とも呼ばれます。

レベル/トランシット

「レベル」は高さを、「トランシット」は角度を測るための測量機器です。

コンベックス

金属製の巻尺(スケール)のこと。腰袋に必ず入っている、定番の道具です。

箱尺(スタッフ)

レベルとセットで使う、目盛りのついた長い定規「スタッフ」とも呼びます。

逃げ

基準となる位置から一定の距離をずらして印を付けておくこと。本来の位置が作業で隠れてしまう場合などに、測量でよく使う手法です。

シーン07. 鉄道の現場で使う言葉


白岩工業は、駅や線路といった鉄道の現場にも数多く携わってきました。ここでは、列車の安全に直結する、鉄道ならではの言葉を紹介します。

職種紹介:土木本部(鉄道工事)

軌道(きどう)

レール・枕木・道床(バラスト)などをまとめた、線路の構造全体のこと。列車を正しく安全に導く土台です。

バラスト

線路の下に敷き詰める砕石のこと。列車の重みや振動を分散し、水はけを良くする役割があります。

建築限界

線路の周囲で、列車が安全に通行するために構造物を設けてはならない空間の範囲のこと。この限界を侵さないよう、施工には細心の注意が払われます。

シーン08. 道具・重機の名称

現場では、道具や重機も独特の通称で呼ばれます。

ユニック

荷台にクレーンを載せたトラックの通称。もとはメーカーの商品名ですが、今では車載クレーン全般をこう呼ぶことが多いです。

高所作業車

人を乗せたカゴを高く持ち上げ、高所での作業を安全に行うための車両

コンプレッサー

圧縮した空気をつくる機械。エア工具の動力源で、白岩では「コンプレッサー」と呼んでいます。

シャコ万(シャコ万力)

部材を挟んで固定する万力のこと。形が甲殻類のシャコに似ていることが、名前の由来といわれます。

シーン09. 現場の符丁


最後は、知らないと戸惑う現場ならではの用語です。由来を知ると、思わず誰かに話したくなるものばかりです。

合番(あいばん)

他の業者と時間や場所を合わせて、一緒に作業すること。工程が重なる場面で欠かせない段取りです。

ねこ

資材や土を運ぶ一輪車のこと。狭い足場も通れることから「猫車」と呼ばれ、略して「ねこ」になりました。

バカ棒

決まった寸法を測るために、現場で自作する物差しのこと。いちいちメジャーを当てずに済むので、とても重宝します。

面一(つらいち)

段差をつけず、面をぴったりそろえること。仕上がりの美しさを左右します。

孕む(はらむ)

型枠や壁が、内側からの圧力で外側にふくらんでしまうこと。放っておくと不具合につながるため、早めに気づくことが大切です。

斫り(はつり)

固まったコンクリートを削ったり、壊したりする作業のこと。専用の工具を使って行います。

トロ舟

モルタルや生コンを混ぜたり運んだりする、舟の形をした容器「練舟(ねりふね)」とも呼ばれます。

がら/あさり

「がら」は解体で出るコンクリート片などのがれき。「あさり」はノコギリの刃が左右に開いた部分で、切り屑の通り道になります。

言葉が使われる現場を、実績から見る


ここまで紹介してきた言葉は、白岩工業が手がける鉄道・道路・トンネル・空港といった大規模な現場で、今日も実際に飛び交っています。

たとえば、列車を止められない鉄道の駅の現場を思い浮かべてみてください。
列車が安全に通る空間を守る「建築限界」を意識しながら、鉄道会社や他業者との「合番」で時間を合わせ、終電後のわずかな時間に「墨出し」やコンクリートの打設を進めていきます。

日中に組んだ「配筋」「型枠」が図面通りか、かぶりを確保する「サイコロ」がきちんと入っているか。
施工管理は、この記事で紹介した一つひとつの言葉を頼りに、品質と安全を守っています。まさに、言葉が現場を動かしているのです。

白岩工業がこれまでどのようなプロジェクトに携わってきたのかは、工事・プロジェクト実績のページからご覧いただけます。

プロジェクト実績

まとめ

建設用語解説の第2弾は、構造物ができあがるまでの流れに沿って、現場で使われる言葉を紹介してきました。
「ねこ」「とんぼ」のような符丁から、「スランプ」「建築限界」といった専門用語まで、正式名称だけでは見えてこない現場のリアルが、少しでも伝わっていれば幸いです。

こうした言葉は、覚えるほどに現場での会話がクリアになり、仕事の面白さも増していきます。
まずは気になった言葉をひとつ、調べたり、覚えるところから始めてみてください。
いつかあなた自身の現場でこの言葉を使うようになるとき、このコンテンツがきっと役立つはずです。

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