DIALOGUE
社長:私が入社した時期はリーマンショックの影響が残り、経済は徐々に持ち直していましたが、有効求人倍率はまだまだ低く、買い手市場でした。
当時、自社のウェブサイトは存在していたものの、採用に関する情報はほとんど掲載していませんでした。学校や学生向けの説明会もなく、会社パンフレットも未整備。ウェブサイトのページを印刷して説明に使っていたほどです。
採用活動を見直すきっかけになったのは、社員の年齢構成表を作成したことです。20〜30代がほとんどおらず、40代以上が半数を占めている現実を前に、会社の持続には若手人材の確保が不可欠だと痛感しました。
同時に深刻だったのが離職率。当時、3年以内離職率は約5割以上と非常に高く、若手が入社してもすぐ辞めてしまう状況でした。このままでは会社が衰退の一途をたどる、そんな強い危機感がありました。
社長:入社した以上、覚悟を持って取り組むしかないと決めていました。まず経営層に掛け合って、採用関連の予算を10倍に増やしてもらうことから始めました。
元々、何もできないくらいの予算の少なさだったので…。
パンフレットや説明会のスライドすらない状況でしたので、まずは同業他社と対等に戦えるだけの基盤を整える必要がありました。ノウハウがない中で、できることはすべて実行しましたね。
同時に、紹介会社、学校訪問をフル活用して母集団形成にも取り組み、少しずつ毎年の採用数を確保できるようになっていきました。完成度としてはまだまだでしたが、やっとスタートラインに立てたという手応えがありました。
ただ、採用活動だけ強化しても意味がありません。採用と教育は一体で進めるべきだという思いは、当時から明確に持っていました。
企画部長:現在の「採用と教育で日本一のサブコン」という目標は、その頃から構想されていたのですか?
社長:はい。多くの企業では採用と教育が分断されていますが、私は最初から一体として捉えたかった。ただ当時は十分なリソースを割くことができず、企画部長もまだ入社していない状況でしたので、まずは取り組める範囲で地道に進めていくことにしました。
当時の新入社員研修はわずか1週間程度。今の教育制度とは比較にならないほど簡易的でした。そこから少しずつ改善を加え、根本から仕組みを整えていきました。
企画部長:半年後研修を立ち上げたのも社長でしたよね?
社長:そうです。まだ制度が整っていない中での実施だったので、半年後研修を始めるにあたってもバタバタでした。社内への根回しも必要でしたし、当時は私自身が入社間もない頃で、社内での信頼も十分ではありませんでした。
とにかく、目の前のやれることに全力を尽くすしかないという思いで、自ら資料を準備しながら試行錯誤を重ねていました。振り返れば、そのときどきで最善を尽くしてきたと思います。時代の流れとともに、採用のあり方も大きく変化してきました。
そんな中で、白岩工業の採用と教育の制度が大きく変わるきっかけとなったのが、白岩企画部長の入社でした。採用や教育に関するノウハウを持っている人が入社してくれたことと、兄弟ということもあってより密に連携を取って動ける。そして総務部、土木部を始め、一貫した採用と教育の重要性を理解しているスタッフも充実してきた。いよいよタイミングが整ったと。心強かったですね。
ここ4、5年の話ですけれど、自分の構想をいよいよ形にできると思ってワクワクしました。
企画部長:採用と教育の基礎がある程度整備されている一方で、運用がうまくいっていない印象を受けました。私が入社した頃から世の中でも人手不足について顕著に言われる時代になっていましたが、そこに対する危機感をあまり感じられなかったのです。
この事実に対して、社員のみなさんはどう思っているのかずっと気になっていました。私自身、入社当初から現場へ向かうことが多く、その度に本社と現場間のコミュニケーションに違和感を覚えていました。とりあえず入社してきたから教えよう、という姿勢が見え隠れしていて、今の若手は育たないと感じていました。人が入ってくることに対してどう思っているのかな、と。
実際に、現場のあらゆる立場の人に話を聞いてみると、採用と教育の現状について危機感はあるんですよね。一人ひとりは危機感があるけれど会社全体になると意識が薄れてしまう。
原因として、明確な採用・教育方針がないことで全員の意識が曖昧になってしまい、結果、行動にも移せていないのではないかと考えました。
それは求職者に対してもいえますよね。採用に関して会社の考えや姿勢が発信されていないから、何も伝わってこない。働く上での判断軸がないので白岩工業がいい、ともなりませんね。完全なご縁になってしまうのです。
まずは採用・教育方針をしっかり固めようというところから、社長と見直していくことにしました。社長に現場へ出るよう指示をいただいたことで感じられた部分もあったので良かったですね。
社長:私もどうやって社内外に浸透させるか考えていたので、企画部長からそういった話をうけて、採用・教育方針を強く打ち出し、会社全体で行っていこうと共有しました。社長と企画部長として、そして兄弟でもあるというところで、忖度なしに現状について話ができたのはつよみでもあるかもしれませんね。
社長:一生懸命、真面目にやってくれていると感じます。現場で働く上の世代の社員たちからも、今の若い子たちは一生懸命やっているよ、という声をよく聞きます。本社、現場含め、皆期待していますよ。
彼らも先輩や上司からの期待を感じていて、かつ、応えられるだけの真面目さや気概をしっかり持っていると思います。
企画部長:白岩工業が掲げる、求める人物像に共感して入社しているので、素直で真面目な成長意欲のある若手社員が多いと思います。彼らは皆、20代で成長したい、自分を変えたいと思っている。 人間性を大切にしているんですよね。白岩工業の考えや価値観に共感していて、自分もその一員になりたいという使命感を持っています。
私たちは日本のインフラを支える仕事ですから、厳しいことも多いですけれど目的を理解しているから仕事に対して常に真剣に向き合ってくれています。
あとは私も本気で採用と教育をやっているので、応援したくなりますよね。質の高いコミュニケーションを取るように心がけているので、一人ひとりに対して期待している部分は大きいです。ふとしたときに成長を感じることもあり、人事担当として嬉しいですね。
社長:一人ひとりに合わせて採用と教育ができるのも白岩工業の強みですね。
企画部長:そうですね。採用・教育方針に沿った人材を採用できていることと、内定後の教育がここまで充実しているのは他社でもあまりないのではないでしょうか。
この子はこういう考えなんだな、それならこの環境はどうだろう、だとか、その目標を達成するにはこういう課題をクリアしていかないと、とか、一人ひとりに適した教育が行き渡っていると感じます。
社長:彼らを育てていくことで能力をどんどん伸ばしていきたいし、もっと周りから必要とされる人になっていってほしいですね。周囲から期待されたり感謝されることで、本人たちも仕事に対して楽しいという気持ちや、使命感、責任感が生まれることを期待しています。
企画部長:期待しているからこそ、損はしないでほしいですね。損の定義は人によって違うと思いますが、人間性の部分で損をするのは勿体無い。どれだけ能力が高くてもそれを評価するのは周囲ですよね。ポテンシャルはあるけれど詰めが甘いなとか、ちょっとしたことで行き違って周囲からの評価は悪かったりとか。
結局、損をすることは客観的な評価につながってしまうし、私がどれだけ本人を評価していても、私以外の人からの評価が悪いと与えられるチャンスもなくなってしまう。それは避けてほしいと思っています。
社長:よくわかります。だから人として、社会人としての基礎をしっかり習得し、常に挨拶・感謝をしなさい、など人として当たり前のことをできるようにしていく事がスタートラインだと思います。
企画部長:人間性だけでなく、更には能力も磨いていく必要もありますね。ですが、当たり前のことをしっかりやった先に、現場を任せてもらえるとか、難しいことに挑戦させてもらえる、という段階へ入っていくと私は思っています。
社長:そしてその先には、仕事が楽しい、仕事を好きになってもらいたいですね。社会へ出て 50年近く仕事するわけですから。面接時にも同じ話をしますが、白岩工業の社員は仕事を好きでいてほしい、いきいき働いてほしいですね。
今の時代の価値観もありますが、変わらないものもあると思います。一歩ずつ着実に積み重ねていって、時には背伸びして挑戦して、失敗したらそれを糧にまた前に進んでいってほしいですね。
企画部長:私や社長もそうだと思いますけど、仕事って楽しいですよね。その思いや姿勢は若手社員たちにも伝染してほしいなと。仕事が楽しくなるのって自分自身が成長し出来ることが増え、周りから頼られるようになり自信がつく。ただ単に好きなことを仕事にするだけでは限界がありますし、天職に出会えることなんてそうそう無いじゃないですか。誰でも仕事を好きになるチャンス=成長はあると思っていますのでそういう気持ちを若手社員にも感じさせてやりたいなと思っています。
社長:あとは会社としても、お客様に感謝されるような仕事をしていくべきだと考えています。若手社員の皆さんにも、何のために白岩工業があるのか、お客様や協力会社はなぜ私たちと仕事をしているのか、ということを常に考えてほしい。
白岩工業の品質とはどうやって示すのか、お客様のご用命にどう応えていくのか、自分自身でも考えながら仕事に向き合ってほしいですね。そこまで考えながら仕事ができる人というのは周囲も評価してくれますし、本人もいきいき働いていることが多い。
会社の方針がこうだからというだけでなく、少し自分で考えてみるだけで見えてくるものが変わってきます。そういう考え方を忘れずに頑張ってほしいですね。
企画部長:求める人物像で掲げている通り、20代で圧倒的成長をしたい、という指針は特に大切にしています。明確に自分はこうなっていきたい、という考えをもっていてほしいですね。採用コンセプトと求める人物像を理解してほしいというのが強いです。
就職は、人生の中でも大きな選択のひとつ。その会社に入って自分はどうなっていきたいのか、20代を終える時にどうなっていたいのか。憧れでもいいから自分の将来像をしっかり持ってほしいですね。
面接の志望理由に、とにかく稼ぎたい!という就活生がいるんですよ。対して私は、じゃあ稼ぐってどういうこと? と聞き返します。勢いがあるのはとてもいいけれど、お金を稼ぐってそんなにかんたんなことじゃない。時には泥臭いことをやったり、自分のポリシーに反することをやらなければならない時もあるかもしれない。でもそんなことはどこの企業もわざわざ書きませんよね。耳障りのいいことを並べないと、今の時代人は集まりませんから。
私は、あえてそこに切り込んでいきます。稼ぎたいという話に限らず、本人のこうしたい、という考えに真剣に向き合います。でなければその人の本質は見えない。1回の面接で話を聞いたところで、お互いのことがわかるわけないですよね。
私たちも真剣に皆さんに向き合うから、皆さんも真剣に就活に臨んでほしいですね。
社長:この質問に関しては、企画部長と全く同じ考えですね。我々は「採用と教育で日本一のサブコン」を本気で目指しているので、皆さんも本気で向き合ってほしいと思っています。
社長:私が感じるのは大きく分けて2点あります。まずは現場担当者の横軸をもっと強めていくこと。建設業は現場ごとの独立採算性が強いので、縦割りになりがち。横軸同士でつながることで、分からないことを聞いたり、教え合ったりできると組織としてさらに強くなると考えています。
現場の中でも、上司・部下以外にも相談できる人がいて、現場の困りごとを自分たちで共有できることは、組織としてさらに成長していく要素になるのではないでしょうか。
ただ上層部から指示を受けるよりも、現場の先輩に教えてもらったり横のつながりで仕事を組み立てていくことがもっとできると、組織も強くなり、仕事の精度も良くなるだろうと感じています。
もうひとつは、これまでの経験を言語化していくこと。私たちの仕事は独自性が高く言語化することが難しい。 特に現場監督の仕事は、案件によって進行内容や条件、人や環境も違いますし、マニュアルにはない人間力が試されることも多々あります。同じようなものを作るとしてもオーダーメイド色が強いですね。そのため、今までの経験から応用していく力を身につけることが大切になります。
組織を強くしていくために、言語化して形にすることも求められてくるでしょうし、白岩工業の社員としてここだけは絶対にぶれない、心に刻んでおく考え方や価値観を言語化してこれからの世代に教えていく重要性は常に考えています。
企画部長:若手に限らず、現状に満足しないで向上心を持っていてほしいですね。白岩工業の社員はその気質が強いと思いますが、 これから入ってくる新入社員や内定者には、強い組織を目指す会社の一員に加わる自覚を持ってもらいたいです。
人間楽な方へ流されていくもので、少しでも油断したらすぐに怠けてしまう。気を引き締めて仕事に向き合ってほしいです。
今の時代、叱ったり怒ったりする人もいないし、やりたくてもできない。そうなったら、自分で自分を律するしかないですよね。20代後半、30代になってから叱られたり怒られたりすることが減るのは、周囲が気を遣って言わなくなっていることもあると思います。基準は満たしているし、まあいいかみたいな。
強い組織集団、仕事に真剣に向き合う組織集団はそういう関係性では成長していかないでしょう。まあいいかと思われたら、悔しいことだと感じてほしいですね。
社長:心強い仲間がいると常に思っています。会社方針に対して共感してくれる 仲間たちがいることで、自信を持って「採用と教育で日本一のサブコン」という採用方針を掲げられますよね。私は白岩工業の社長でいられることが幸せです。
企画部長:社員が優秀だからこそ、採用と教育を強化する方針を進められます。
みな真面目だし、ゼネコンのパートナー会社として一生懸命やっている。白岩工業がもともと組織力のある会社だということも素晴らしいですし、私自身良い意味で甘えさせてもらっています。
企画部長:早く成長して早く現場を持ちたいという気持ちが伝わってきた時は嬉しいですね。最近は、現場の上長も若手社員に早く現場を持たせてあげたい、という考えで教育に当たってくれるので心強いです。
あとは、プライベートな相談をしてくれるのも嬉しいですね。自分の人生設計や、家族の相談をしてくれる若手もいます。そういった話って、お互いに踏み込まないと無理じゃないですか。自分の人生を白岩工業ありきで考えてくれるんだなと感じられて嬉しいですね。
社長:私は新入社員が少しずつステップアップしていく様子を見られるのが嬉しいです。成長して現場代理人として辞令を渡した時など、面接時の姿や入社式での様子を思い返して、成長を実感します。本人も将来の希望を持って入社するわけですから、そういう気持ちで頑張った結果が表れるのは良いことですよね。
あとは新年会や安全大会の後の懇親会で、若手社員たちも楽しそうにしている様子を見聞きすると温かい気持ちになりますね。みんなで飲みに行きましたよと話を聞くと、ちゃんと仲間を作っているんだなと感じますね。
企画部長:自分の人生に責任を持てる人ですね。20代の一番成長できる時こそ、真剣に将来のことを考えながら仕事にも向き合ってほしい。20代を終える時にどうなっていたいとか、白岩工業に入るからにはこうなりたいとか。まだ深く考えられなくても、危機感は持ってほしいですね。
社長:現状に満足しないで突き進んでいく力がある人が良いですね。自分の人生を一生懸命に突き進むことで、仕事に対する責任感も生まれます。この会社で一番になろうとか、少し自惚れがあってもいいですよね。それが頑張ることの原動力になるのではないでしょうか。
企画部長:まず一回話しましょう。仕事のことでも人生や将来のことでも、何でも構いません。聞きたいこと、話したいことがあればぜひ説明会に来てください。
内定者や新入社員はみんな白岩工業に入ったら人生変わると思うと言ってくれます。その気持ちを裏切らないよう、社員にとって大きな影響を与えられる会社、組織であり続けます。
社長:私たちは人間らしさも大切にしながら仕事に向き合っています。常に働く仲間たちが、いきいき働けるように会社としても努力していきたい。
そして「家族に誇れる会社」をテーマに、現状に満足せず、常に良い会社、より良い組織を目指していきたい。少しでも気になったら、説明会に参加してください。 同じ思いの仲間がたくさんいることを実感してもらえたら嬉しいですね。
企画部長:ちゃんとあなたを理解した上で、一緒にこれからのことを考えるので、まず一回来てほしいということにつきますね。絶対損はさせないです。
将来のこと、仕事のこと、人生のこと。不安や期待も含めて、一緒に考え、設計してみませんか?あなたの想いを受けとめたうえで、後悔のない選択となるよう約束し、真剣に向き合います。